先月の身延団参の記事、小出しをして見づらいので一つにまとめました。
概要
今回の団参は、岡山県宗務所主催の岡山県寺院合同の輪番奉仕に合わせて行いました。
宗務所企画の団参は2泊3日でしたが、自坊では費用と体力的な面を考慮して1泊2日で行いました。
天候にも恵まれ、よかったと思います。
募集要項

旅程

身延編
輪番奉仕
いよいよ今日から総勢16名による身延団参が始まりました。
13:30より大本堂にて岡山県の寺院・檀信徒総勢約210名による輪番奉仕が行われました。
続いて法話があり、その後御真骨堂にお詣りし、「霊山の契」をいただきました。
奥の院(思親閣)

合同の輪番奉仕を終えて、奥之院へ参拝しました。
奥之院までは、身延山ロープウェイを利用します。
このロープウェイは、高低差約763m、全長約1,665m、片道およそ7分。関東一の高低差を誇るロープウェイだそうです。
山頂の奥之院駅は標高約1,153m。降り立った瞬間、下界とは違うひんやりとした空気を感じました。山の上ならではの静けさと澄んだ空気に、自然と心も落ち着きます。
そして、この日は遠くに見事な富士山の姿を見ることができました。雄大な景色に、しばらく足を止めて見入ってしまいました。
ちなみに、徒歩で登る場合は、東コースで約2時間30分、西コースで約3時間かかるそうです。
実は、信行道場というお坊さんになるための修行の際、一度だけ歩いて登ったことがあります。ロープウェイで登ったのでは修行になりませんから。
現在は往復1700円かかりますが、正直なところロープウェイ一択でしょう。
ありがたく文明の利器に頼りながら、快適に奥之院参拝をさせていただきました。
御廟所~いさごや旅館
奥の院参拝後は御廟所(日蓮聖人のお墓)にお詣りしました。
ロープウェイの久遠寺駅から西谷を下っていきます。下り坂とは言え、若干距離がありましたが、皆さん頑張ってお詣りすることができました。

御廟所参拝後、さらに歩いて宿泊地の「いさごや旅館」さんに到着、時間は5時半でした。
歩数計を確認すると1万歩越え。皆さんお疲れ様でした。
自坊の団参の場合、身延山に宿泊する時には、樋澤坊(ひのさわぼう)に泊まるのですが、今回は宗務所団参の関係で樋澤坊が満室ということで、「いさごや旅館」という旅館に泊まりました。
三門(山門)より少し下にある老舗旅館です。
さすがに旅館で、食事もよく、朝勤の時には車で送り迎えをしていただいたり、よくしてくれました。
いさごや旅館様、お世話になりました。

朝勤
翌朝は、朝5時半からの朝勤に参加しました。
宿は、三門(山門)の少し下にありますので、三門から久遠寺本堂へと続く287段の石段「菩提梯(ぼだいてい)」を登るのが最短ルートですよ、と勧めてみたのですが、私を含めて誰ひとり挑戦する者はおらず……。結局、いさごや旅館さんが出してくださった車に全員ありがたく乗せていただきました。やはり、楽な方を選んでしまいます。
大本堂には午前5時頃に到着。すると、五重塔横の鐘楼堂の前に人だかりができていました。ちょうど「五時の鐘」が撞かれている最中でした。
その撞き方が実に独特で、綱を握ったまま後方へ大きく倒れ込み、その反動を利用して鐘を撞きます。撞いていたのは若い僧侶の方でしたが、私らには到底マネができそうにありません。力強さと美しさを兼ね備えた所作に、参拝者の皆さんも思わず足を止め、見入っていました。
※宗務所のブログに動画が上がっていましたので、お借りしました。
帰りも、いさごや旅館さんがお迎えに来てくださり、大変助かりました。早朝から心静かなひとときを過ごし、身延山ならではの厳かな空気を存分に味わい、久遠寺を後にしました。

観光編
本栖湖

久遠寺を後にして、富士芝桜まつりに向かう道中、本栖湖畔から見える富士山が実に見事でした。
ここから見える富士山は、旧千円札に描かれている富士山として有名です。もっとも、お札の図柄は現在見ている場所より少し後方の山の中腹あたりから描かれたもので、若干角度が違って見えます。また、お札のような「逆さ富士」は見えませんでしたが、それでも本栖湖の奥に堂々とそびえる富士山の姿には感動しました。
富士芝桜まつり
次に向かったのは 富士芝桜まつり。

開催期間は4月11日から5月24日まで。ちょうど終盤の時期でした。今年は春先から暑い日が続いていたので、「もう見頃は過ぎているかな」とあまり期待せずに向かったのですが、実際に行ってみると、十分楽しめる美しさでした。一面に広がる芝桜も見事ですが、何と言っても素晴らしいのは、やはり背景にそびえる 富士山。色鮮やかな芝桜の向こうに雄大な富士山が見える景色は、まさに絶景でした。どこを見ても富士山が視界に入ってくるので、つい何枚も写真を撮ってしまいます。
朝9時前には到着したのですが、すでに観光バスが次々と入ってきていて、会場はかなりの賑わい。国内外から多くの観光客が訪れているようでした。
聞けば、ゴールデンウィーク頃の最盛期には、駐車場へ入る車やバスで周辺道路が大渋滞になるのだとか。季節の花と富士山を同時に楽しめる、まさに“富士山らしい”観光地。また機会があれば、渋滞覚悟で満開の時期にも訪れてみたいと思います。
※3枚目は公式ホームページのもの。
富士山本宮浅間大社
富士芝桜まつりを後にして、次に訪れたのが、静岡県富士宮市に鎮座する 富士山本宮浅間大社 です。全国に約1300社ある浅間神社の総本宮として知られ、古くから富士山信仰の中心として多くの人々の崇敬を集めてきました。御祭神は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)。美しく咲く桜のように安産や火難除けの神様として信仰されています。
創建は非常に古く、第十一代垂仁天皇の時代、富士山の噴火を鎮めるために祀られたのが始まりと伝えられています。その後、徳川家康によって本殿が造営され、現在の社殿は国の重要文化財にも指定されています。
左手には「湧玉池(わくたまいけ)」という池がありました。富士山の雪解け水が長い年月をかけて湧き出しているそうで、その透明度には驚かされました。
池の底まではっきり見えるほど澄んでおり、水面に揺れる光を見ているだけで心が落ち着きます。
富士山世界遺産センター
浅間大社を参拝した後は、歩いてすぐ近くにある富士山世界遺産センターへ向かいました。

建物は逆さ富士をイメージした独特な造りになっており、外観からしてとても印象的です。館内へ入ると、まず驚かされるのが中央に設けられたらせん状のスロープ。壁面や床には富士山の美しい映像が映し出され、まるで実際に富士登山をしているかのような感覚で上へ上へと進んでいきます。
途中で映し出される映像も美しく、つい足を止めて見入ってしまいました。静かな空間の中で、富士山の四季や自然、信仰の歴史などを体感できるのが魅力です。
そして最上階へ到着すると、大きな窓いっぱいに広がる富士山の景色。やはり本物の迫力は格別でした。
ここでは、多くの若い方が、床にスマホを置いて撮影していました。どうやら富士山が床に映って、逆さ富士が撮れるようです。一応、マネてみました。どうでしょうか。

館内の映像シアターも迫力満点。大画面いっぱいに映し出される富士山の映像は臨場感があり、まるでその場にいるような感覚になります。富士山の魅力を「見る」だけでなく、「体感する」ことのできる施設でした。
昼食(由比桜えび)
この日の昼食は、由比名物の桜えびをいただきました。駿河湾の恵みとして知られる桜えびですが、やはり現地で食べる味は格別です。中でも特に美味しかったのが桜えびの唐揚げ。口に入れた瞬間、香ばしさと旨味が広がり、サクサクとした食感も最高でした。

静岡市東海道広重美術館
食後は歩いて 東海道広重美術館 へ。
歌川広重の浮世絵作品を展示する美術館で、東海道五十三次などで知られる作品の数々を見ることができます。単に作品を眺めるだけでなく、浮世絵がどのように作られるのか、その製作工程についても学ぶことができ、とても興味深い内容でした。
下絵から彫り、摺りへと多くの職人の技術が重なって一枚の作品が完成することを知ると、浮世絵を見る目も変わります。江戸時代の人々の技術力や美意識の高さに改めて驚かされました。
日本平夢テラス
新幹線の時間までまだ余裕があったため、最後に 日本平夢テラス へ立ち寄ることにしました。
この頃には空模様も少しずつ下り坂。富士山は見えるだろうかと心配していましたが、到着してみると、なんとかその姿を見ることができました。
展望フロアから眺める景色は本当に素晴らしく、駿河湾や静岡の街並み、そしてその向こうにそびえる富士山まで一望できます。
今回の旅は、まさに最初から最後まで富士山に見守られていたような2日間でした。場所によって表情を変える富士山を何度も見ることができ、そのたびに「やはり特別な山だな」と感じさせられました。
参加された皆様方お疲れさまでした。また行きましょう。





















コメント